患者様が歯科医院を敬遠される大きな原因として、「痛み」への恐怖があると思います。これは歯科では「麻酔」が大きな位置を占めるのではないでしょうか。
麻酔時の痛みの原因として、針を刺す部位・注射液の温度・注入速度等があげられます。
このように当院では患者様の立場にたって、無痛治療を原則としておりますので、安心して来院ください。
妊娠されておられる方や高血圧等の全身疾患を有しておられ、麻酔に不安がある方は事前にお気軽にご相談ください。
できるだけ抜歯をしないというのが当院の方針です。ところが、どうしても保存が困難で抜歯をしなくてはならない場合が出てきます。以下の場合です。
1.虫歯が進行して根っこだけ
根っこだけになっている場合、レントゲン写真を撮影し、根っこの状態をみます。残せそうで、根っこの先に病巣があったり、まだ根っこの治療が済んでいない場合には根っこの治療を開始します(詳しくは詳しくは根っこの治療をご覧ください)
根っこの病巣がおおきかったり、虫歯の進行が大きいく治療しても痛みや腫れがひかない場合に抜歯となります。
2.歯(根)が割れている場合
表面上割れていても、根っこの中を確認し、割れてる部分を除去したら残せるケースも多数あります。レントゲンで確認し、根っこに対して縦に大きく割れている場合は、抜歯した方がいい場合があります。
3.歯周病でグラグラ
歯周病の治療を進めていってもグラグラで、レントゲン写真で歯を取り囲むように骨が溶けている場合には抜歯した方がいい場合があります。症状の経過をたどり、全身状態等総合的に判断し提案させていただきます。
当院の抜歯の方針は以上に挙げましたが、患者様とのしかっりしたコミュニケーションが大前提であります。どうしても残したいとのことでしたら、相談にのりますし、全身疾患との兼ね合いで抜かないことがあります。
ご自分で抜かないといけないと決めつけずに、ぜひ一度ご相談ください。
6歳くらいになると乳歯の後方から6歳臼歯がはえ始めます。その後、前歯から大人の歯にはえかわっていきます。大人の歯がはえてくると、残っている乳歯の根っこを吸収していきグラグラ揺れてくる頃にはほとんど、根っこは吸収してきます。
乳歯を抜歯する場合、デジタルレントゲンを撮影し、根っこの吸収状態をみて、麻酔をするかどうか決めます。というのは子供さんにとって麻酔はとても怖いものです、多少の痛みも伴うこともあります。麻酔が切れるまで、まちがって頬っぺたをかんで怪我をするケースもあります。
ですから、グラグラで根っこがほとんどない場合は麻酔をせずに表面麻酔(塗り薬の麻酔)のみで抜くことも提案させていただきます。
また、歯が動いて歯並びを悪くするのを防いでくれる役割も担っています。虫歯が進行してもできるだけ保存するようにし、多少揺れていても、抜かないこともあります。
年齢と周囲の歯の交換状態など総合的に判断いたします。
現代の日本人は歯に対して顎が小さいため、親知らずがはえてくるスペースが足りず、親知らずが頭を少しだけだしたり、歯肉のしたに埋まったままというケースが多いです。そのため、少しだけ頭を出した親知らずが虫歯になりやすかったり、一つ前の歯との間に食べカスを溜めやすくなり、その歯までも虫歯にしてしまったり、親知らず周囲の歯肉を腫らしてしまったりするケースもあります。パノラマ写真を撮影し、親知らずの状態を確認します。抜歯する可能性がある場合は以下のような場合です。
1.上の親知らず
●かみ合わせの相手がいなくて、そのままのびてしまっている場合
一つ前の歯との間に隙間ができ食べカスがたまりやすく両歯が虫歯になりやすくなります。
また、下の歯肉にくいこんで下の歯肉から痛みがでたりします。
●歯ブラシが届きにくいため清掃不良となりカリエスが進行した場合
頬っぺた側に向けてはえていて歯ブラシが届きにくい場合、うまく磨けず虫歯になりやすくなります。虫歯が進行して神経に近くなり痛みが出てきた場合、抜歯したほうがよい場合があります。
2.下の親知らず
斜めにはえてきた場合、その部位は食べカスが溜まりやすい割に、歯ブラシで磨きにくいため虫歯や歯肉の炎症を起こしやすい部位となります。
このような下の親知らずは、抜歯をおすすめします。
下の親知らずに関しては、下歯槽神経と呼ばれる大きな神経が通っていますのでより注意が必要となります。パノラマレントゲンで、根っこが下歯槽神経との交通が疑われる場合は、大きな病院で、CTを撮影し、安全を確認したうえで抜歯する必要があります。